液体冷却対応のモジュール型ソリューションで、省電力・高効率・スピード導入を実現
2025年5月15日、Supermicroは新たなデータセンター構築ソリューション「DCBBS(Data Center Building Block Solution)」を発表した。AI時代に対応する革新的なこのソリューションは、AI・IT向け液体冷却データセンターを迅速かつ効率的に構築できるよう設計されており、サーバーからストレージ、ネットワーク、ラック、冷却、ソフトウェア、サービスまで、すべてをパッケージ化したオールインワン型の提供モデルである。
モジュール型アーキテクチャで柔軟かつスケーラブルな展開が可能
DCBBSの最大の特徴は、標準化されたモジュール型アーキテクチャにある。最大256ノードに対応するスケーラブルユニット「AI Factory DCBBS」を中心に構成され、データセンターの設計・構築から運用までを一貫してサポート。初期投資や導入期間を削減し、より迅速なAIインフラの立ち上げを可能。
最大2048基のNVIDIA Blackwell GPUによる高性能AI処理
AI Factory DCBBSには、液冷式の4U Supermicro NVIDIA HGXシステムノードが最大256基搭載可能。それぞれのノードには最新のNVIDIA Blackwell GPUを8基搭載し、合計2048基のGPUが相互接続される構成を実現する。ネットワークには800Gb/s対応のNVIDIA Quantum-X800 InfiniBandまたはNVIDIA Spectrum X Ethernetを採用し、大規模なAIトレーニングや推論処理に最適な環境を提供する。
DLC-2テクノロジーで冷却効率と省エネ性能を両立
DCBBSにはSupermicro独自のDLC-2(Direct Liquid Cooling)テクノロジーを搭載。これにより、従来の空冷方式に比べて最大40%の電力を削減しながら、データセンターの設置面積を最大60%削減可能。また、冷却に必要な水の消費量も最大40%削減できる設計となっており、環境負荷軽減と運用コストの両立を実現する。
SuperCloud Composerで管理・運用もスマートに
導入後も安心して運用できるよう、Supermicroはオンサイトサービスに加え、**ソフトウェア管理ツール「SuperCloud Composer」**を提供。トラブルシューティングやリソースの拡張が容易に行えるほか、NVIDIA AI Enterpriseにも対応しており、AIクラスターの管理や推論環境の一元化が可能。
AIデータセンター構築の新たなスタンダードへ
DCBBSは、AI時代におけるデータセンターの新たな構築手法として、拡張性・効率性・持続可能性を兼ね備えた最先端ソリューションである。Supermicroは今後も、高性能なITインフラをより簡単に導入できる製品を通じて、お客様のDXとAI導入を力強く支援していく。